離乳食に砂糖はいつから使える?砂糖の量やおすすめの種類は?砂糖の代わりになるものはどれ?

離乳食が進むと風味付けとして調味料を使ってもOKになってきますが、調味料の中でもいろいろな種類があって迷ってしまうのが砂糖ではないでしょうか。

ひと口に砂糖と言ってもいろいろな種類があるので、離乳食に使うとしたらどれがいいのか気になるところです。そもそも離乳食に砂糖はいつから使えるのか、量はどれくらい使えるのかも知っておきたいですよね。

そこでこの記事では、離乳食に砂糖を使いたい場合、時期はいつから使えるのか、量はどれくらい使えるのかを紹介。離乳食におすすめの砂糖の種類や砂糖の代わりになるものについても徹底調査します!

離乳食に砂糖はいつから使える?

砂糖

離乳食に砂糖はいつから使えるのかというと、基本的には離乳食後期の生後9〜11か月頃からとされています。

砂糖は消化しにくい調味料なので、離乳食初期の生後5〜6か月頃の赤ちゃんには食べさせていけないことになっています。離乳食中期の生後7〜8か月頃の赤ちゃんには食べさせていけなくはないものの、使用量は最小限にとどめるなど注意が必要です。

離乳食後期まで砂糖が使えないのはなぜ?

疑問

離乳食初期は消化機能が未熟なため、消化しにくい砂糖を使うことはできません。離乳食中期も引き続き砂糖を使うことはおすすめされていないのですが、離乳食後期まで砂糖が使えないのはどうしてなのでしょうか?その理由を以下にまとめてみました。

素材そのものの味を経験してほしいから

そもそも離乳食は、食事から栄養をとれるようになるための練習という意味合いが強いものです。さまざまな食材にチャレンジして素材そのものの味を経験し、食べることが好きになってもらうのも目的のひとつと言えます。

ですが、その離乳食に砂糖を使ってしまうと、素材そのものの味が砂糖の甘みにかき消されてしまい、さまざまな味を経験するという貴重な機会が奪われてしまうことに。素材そのものの味を経験するためにも、離乳食後期までは砂糖を使わないようにしたほうがいいですね。

味覚の発達に悪影響を与える可能性があるから

離乳食 赤ちゃん

赤ちゃんの時期にさまざまな味を経験することで味覚の発達が促されていくため、離乳食でできるだけさまざまな食材にチャレンジして素材そのものの味を経験することが大事です。砂糖の甘みは素材がもつ甘みよりも強いため、味覚の発達に悪影響を与える可能性があります。

砂糖の甘みには中毒性があるから

離乳食で必要以上に砂糖を与えてしまうと、赤ちゃんが砂糖の甘みを覚えてしまい、その後も頻繁に甘い味を求めてしまうようになります。砂糖の甘みには中毒性があるため、赤ちゃんの時期に砂糖の甘みに慣れてしまうと甘いものだけを好んで食べるようになってしまうことも。偏食の原因にもなるので注意が必要です。

生活習慣病のリスクが高くなるから

離乳食に砂糖を使うことが習慣化してしまうと、将来的に肥満や糖尿病になったり虫歯になったりなど、生活習慣病のリスクが高くなります。赤ちゃんの消化器官はまだ発達の途上段階にあるので、糖分のとりすぎで腎臓に負担がかからないように気をつけなければなりません。

離乳食に砂糖を使う場合、砂糖の量はどれくらい?

砂糖

赤ちゃんの味覚はとても敏感なので、少量の砂糖の甘みでも強く感じられる可能性があります。そのため、離乳食に砂糖を使う場合は、ごく少量、風味付け程度にとどめておくほうが安心です。

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title=”5〜6か月頃の離乳食”]
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砂糖は使わない
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title=”7〜8か月頃の離乳食”]
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砂糖の量は1回の食事あたり2〜2.5gまでが目安
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title=”9〜11か月頃の離乳食”]
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砂糖の量は1回の食事あたり3gまでが目安
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離乳食におすすめの砂糖の種類は?

砂糖 種類

ひと口に砂糖と言ってもその種類はさまざまなので、離乳食に砂糖を使う場合はどの種類の砂糖を使ったらいいのか迷ってしまいますよね。白砂糖や上白糖という一般的な白い砂糖は、加工されているものなので何となく離乳食には使いたくないという人も多いのではないでしょうか。

そこでここでは、離乳食におすすめの砂糖の種類を2つ紹介します。白砂糖や上白糖のように強い甘みをもたず、赤ちゃんの舌にも刺激が少ない優しい甘みの砂糖なので離乳食におすすめです。

離乳食におすすめの砂糖①てんさい糖

てんさい糖

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てんさい糖は、北海道で栽培されている「てん菜(サトウダイコン)」を原料とした砂糖です。てん菜(サトウダイコン)という植物が聞き慣れない人でも、ビートと言えば聞いたことがあるかもしれませんね。

てんさい糖はまろやかな甘みが特徴の砂糖で、糖蜜を高温で乾燥させているため天然の茶色です。てん菜はオリゴ糖を含んでいるため、てんさい糖にも天然のオリゴ糖が5%以上含まれています。オリゴ糖はビフィズス菌などの善玉菌の栄養源となり、お腹の調子を整えてくれる働きも期待できるのだとか。

また、てんさい糖にはカルシウム、カリウム、マグネシウム、リン、鉄、亜鉛など天然のミネラルも豊富に含まれています。ミネラルは体内で作ることができないため食べ物から補う必要がありますが、砂糖の種類をてんさい糖にすることで効率良くミネラルを摂取できますよ。

離乳食におすすめの砂糖②きび砂糖

きび砂糖

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砂糖の原料と言えば「サトウキビ」ですが、サトウキビの液を煮詰めて作った砂糖の種類がきび砂糖です。砂糖の結晶を精製して作った白砂糖や上白糖と違い、カルシウムやカリウムなどのミネラルが豊富に含まれています。

きび砂糖は精製されていないため、体内でゆっくりと消化吸収されるのもポイント。まろやかな甘みが特徴の砂糖です。

てんさい糖やきび砂糖を離乳食に使う場合、ボツリヌス菌の心配は?

ハチミツ

1歳未満の赤ちゃんに与えてはいけない食べ物として知られているハチミツ。ハチミツには、乳児ボツリヌス症を発症するボツリヌス菌が生存している可能性があるため、予防対策として「1歳未満の赤ちゃんにはハチミツを与えてはいけない」という指導が厚生労働省から各都道府県に出されています。

このボツリヌス菌ですが、土壌などに広く存在しているものなので、てんさい糖やきび砂糖にもボツリヌス菌が生存しているのではないかと心配する人も多いのではないでしょうか。ですが、結論から言うとその心配はありません。

ボツリヌス菌は、一定以上の高温で一定時間以上加熱すると死滅してしまいます。てんさい糖もきび砂糖も、その製造工程の中に120℃、4分以上の加熱処理があるため、万が一ボツリヌス菌が原料に潜んでいても加熱工程で完全に死滅し、ボツリヌス毒素も無毒化されるとのこと。

てんさい糖 ボツリヌス菌

引用元:てんさい糖

きび砂糖 ボツリヌス菌

引用元:日新製糖

実際に、これまでてんさい糖やきび砂糖からボツリヌス菌が検出されたという事例はないので、離乳食にも安心して使うことができる砂糖だと言えるでしょう。

白砂糖や上白糖、三温糖は?

三温糖

一般的に砂糖と言うと思い浮かべる白砂糖や上白糖は、てんさい糖やきび砂糖と比べると刺激の強い甘みがあるので、赤ちゃんの離乳食にはあまりおすすめできません。

白砂糖や上白糖は、精製されているためミネラルが含まれておらず、体内に入ると急速に吸収されて血糖値が上昇します。その後、急激に血糖値が下がることで低血糖症になる可能性も。低血糖症になると無気力になってやる気が出なくなったり、落ち着きや集中力がなくなったりします。

また、てんさい糖やきび砂糖に似た色をしている三温糖も、結局は白砂糖や上白糖と同じように精製して作られているためミネラルは含まれていません。サトウキビの液を煮詰めてカラメル化しているので、コクのある甘みがあります。三温糖は、赤ちゃんの離乳食に使う砂糖としては刺激の強い甘みかもしれないですね。

離乳食におすすめしない砂糖の種類は?

NG

離乳食におすすめの砂糖の種類がてんさい糖やきび砂糖である一方、離乳食におすすめしない砂糖の種類もあるようです。

黒糖(黒砂糖)はハチミツと同様にボツリヌス菌の生存リスクがあると言われているようですが、それは本当なのでしょうか?黒糖(黒砂糖)とボツリヌス菌の関連について調べてみました。

黒糖(黒砂糖)

黒糖 黒砂糖

黒糖(黒砂糖)は、サトウキビを絞って不純物を濾過し、その液を濃縮・冷却して作ります。精製をしていないためミネラルが豊富に含まれているのが特徴です。

一方で黒糖(黒砂糖)には、ハチミツほどではないものの土壌などに生息しているボツリヌス菌が含まれている可能性があるため、1歳未満の赤ちゃんには与えないほうがいいという情報があります。ボツリヌス菌は120℃、4分以上の加熱処理で死滅しますが、黒糖(黒砂糖)の場合、高温で加熱処理はされているものの温度や時間が不十分なため、万が一のことを考えて1歳未満の赤ちゃんには与えないことが望ましいとされているようです。

ちなみに、日本では現在まで黒糖(黒砂糖)を与えたことで乳児ボツリヌス症を発症した事例は報告されていません。ですが、万が一ということも考えて、離乳食に黒糖(黒砂糖)を使うことは控えたほうがいいでしょう。

離乳食の味付けで砂糖の代わりになるものは?

離乳食 赤ちゃん離乳食は素材そのものの味を経験する目的もあるということから、離乳食の味付けに砂糖はなくてもいいものだということが分かりました。味覚の発達への悪影響や砂糖の中毒性、生活習慣病のリスクなどを考えると、生後9〜11か月頃から与えてもOKとされている砂糖も、できるだけ与え始める時期を先延ばしにしたほうがいいのかもしれませんね。

ですが、赤ちゃんによっては味付けをしないと食べてくれない、苦手な食べ物が多くて食べられる食材が増えていかない…という場合もあると思います。そんなときに風味付け程度に砂糖をプラスしてあげると離乳食の進みが良くなることも。砂糖を離乳食の風味付けとして使う場合も、使用はごく少量、最小限にとどめておくのが無難です。

赤ちゃんの気分転換のため離乳食に甘みを加えたい場合、砂糖の代わりになるものがあると便利ですよね。そんなときに使える甘みをもつ食材を紹介します。

オリゴ糖

オリゴ糖

オリゴ糖は糖の種類のひとつで、オリゴ糖の中でも消化されずに大腸まで届く「難消化性」のオリゴ糖はお腹の調子を整える働きがあります。オリゴ糖は善玉菌として知られているビフィズス菌のエサとなるもので、便秘を改善する効果があるほか、虫歯を予防する効果やミネラルの吸収を促進する効果も期待できるようです。

オリゴ糖にもまろやかな甘みがあるため、砂糖の代わりとして離乳食に使うことができます。オリゴ糖はもともと母乳にも含まれているものなので、赤ちゃんに与えてもいい時期や量に特に決まりはありません。とは言え、過剰に摂取するとお腹がゆるくなってしまうことがあるので、離乳食に砂糖の代わりとしてオリゴ糖を使う場合は1日1gを目安にしましょう。

オリゴ糖の種類によっては、ハチミツやプロポリスなどが含まれているものもあるので、オリゴ糖以外の成分もよくチェックしてから使ってくださいね。子ども用のオリゴ糖なら赤ちゃんにも安心して使えますよ。

『おこさま用カイテキオリゴ』

米麹の甘酒

甘酒

米麹と水を発酵させて作った米麹の甘酒も、砂糖の代わりとして離乳食に使うことができます。甘酒と言っても酒粕で作ったものではないのでアルコールは含まれておらず、発酵する過程で甘みが出てくるので砂糖も含まれていません。

米麹の甘酒は、お米由来の天然の甘みとトロッとした口当たりで、離乳食の主食として馴染みのあるおかゆに形状が似ているため砂糖の代わりとして取り入れやすいです。

ですが、甘酒は「飲む点滴」とも言われるほど糖質が多いので、与えすぎには要注意。離乳食が食べられなくなっては本末転倒なので、薄めた甘酒を小さじ1杯程度与えるようにしましょう。

米麹の甘酒を砂糖の代わりとして離乳食に取り入れる場合は、市販のものよりも手作りのものが安心です。ヨーグルトメーカーがあれば、スーパーで買ってきた米麹と水を一緒に入れておくだけで簡単に作れますよ。

離乳食に砂糖は必要なし!食材がもつ甘みだけで十分

離乳食 赤ちゃん 手 スプーン

ここまで離乳食と砂糖について見てきましたが、結論として離乳食に砂糖は必要ないということが言えるかと思います。赤ちゃんには素材そのものの味を経験させたいので、食材がもつ甘みだけで十分。

とは言え、離乳食の進みが良くない場合は風味付け程度にごく少量の砂糖を使ってみるのも決して悪いことではないと思います。離乳食にもおすすめなてんさい糖やきび砂糖、砂糖の代わりになるオリゴ糖や米麹の甘酒を上手に活用して、赤ちゃんの離乳食作りを楽しんでいきましょう!


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